ゲンダイネット
2012年1月10日 掲載
中島クンとは違います
もしや青木も、と心配する関係者は少なくない。
9日(日本時間)、ヤクルトの青木が、米アリゾナ州メリーベールで、独占交渉権を獲得したブリュワーズの球団首脳を前に練習を行った。青木にとって事実上の「入団テスト」。およそ1時間半、フリー打撃やノックでアピールした。青木は練習後、報道陣に対応せず、ブ軍のレネキー監督も「無事に終わったということ以外、何も言えない」とコメントした。
青木の交渉をめぐっては、景気のいい話は聞こえてこない。ブリュワーズの公式HPでは「青木側が複数年を希望しているのに対し、ブリュワーズは1年契約を希望」と報じている。すでに同じく入札制度でヤンキース入りを目指していた西武の中島が破談。日本ハムのダルビッシュも契約年数や年俸面で交渉が難航しているといわれている。近年の日本人選手の低評価もあり、青木の場合も「年俸は中島と同じ100万ドル(約7700万円)程度」(米球界関係者)ともいわれ、破談という最悪の事態も想定されるのだ。
だが、青木の場合は心配無用かもしれない。「控え」だろうが「マイナー契約」だろうが、米球界に挑戦するだろう。青木は「どんな条件でも行く」と話していたのに加えて以前、新人年(04年)のファーム暮らしを「自分の原点」と話したことがある。
「僕は目の前のことをコツコツと積み上げてきたタイプの人間。ファームの厳しい環境で1年間やったから今の自分がある。集中力を切らさず、課題をひとつひとつクリアしていくことで見えてくるものがあった。米国でも集中力を切らさず、ひとつひとつ積み重ねていきたい」
2年目(05年)に200安打を達成し、首位打者を獲得した青木には天才肌の安打製造機のイメージがあるが、本人は叩き上げの努力型と自己分析。下積み時代の苦労を忘れていない。ブ軍から厳しい条件を提示されても、「米国で実績を積んで評価を変えたい」と割り切ってプレーする。中島と違って希望条件はないに等しい。夢の米球界入りは目前だ。
0 コメント:
コメントを投稿