中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会 産業教育専門部会(第4期第2回(第9回))議事録・配付資料 [資料2−1]−文部科学省
資料2−
【現状と課題】
1.現状
- 専門高校においては、将来のスペシャリストとして必要とされる専門性の基礎・基本に重点を置いた職業教育を行っている。
- 専門高校における職業教育に関する教科は、農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報、福祉の8つの専門領域で構成されている。
- 各教科のねらいは、次のようになっている。
(1)農業
農業の各分野(食料供給、環境創造と素材生産、バイオテクノロジー、ヒューマンサービス)に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、農業の社会的な意義や役割を理解させるとともに、農業に関する諸課題を主体的、合理的に解決し、農業の充実と社会の発展を図る創造的、実践的な能力と態度を育てる。
(2)工業
工業の各分野(機械、電子機械、自動車、電気、電子、情報技術、建築、設備工業、土木、化学工業、材料、繊維、インテリア、デザイン等)に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、現代社会における工業の意義や役割を理解させるとともに、環境に配慮しつつ、工業技術の諸問題を主体的、合理的に解決し、工業の発展を図る創造的な能力と実践的な態度を育てる。
(3)商業
商業の各分野(流通ビジネス、国際経済、簿記会計、経営情報)に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、ビジネスに対する望ましい心構えや理念を身に付けさせるとともに、ビジネスの諸活動を主体的、合理的に行い、経済社会の発展に寄与する能力と態度を育てる。
(4)水産
水産や海洋の各分野(海洋漁業、海洋工学、情報通信、栽培漁業、水産食品)における生産や流通、環境などに関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、水産業及び海洋関連産業の意義や役割を理解させるとともに、それらの諸課題を主体的、合理的に解決し、それらの産業の充実と社会の発展を図る創造的な能力と実践的な態度を育てる。
(5)家庭
家庭の各分野(保育、住生活、衣生活、食生活)に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、生活産業の社会的な意義や役割を理解させるとともに、家庭の各分野に関する諸課題を主体的、合理的に解決し、社会の発展を図る創造的な能力と実践的な態度を育てる。
(6)看護
看護に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、看護の本質と社会的な意義を理解させるとともに、国民の健康の保持増進に寄与する能力と態度を育てる。
(7)情報
情報の各分野(システム設計管理、マルチメディア)に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、現代社会における情報の意義や役割を理解させるとともに、高度情報通信社会の諸課題を主体的、合理的に解決し、社会の発展を図る創造的な能力と実践的な態度を育てる。
(8)福祉
社会福祉に関する基礎的・基本的な知識と技術を総合的、体験的に習得させ、社会福祉の理念と意義を理解させるとともに、社会福祉に関する諸課題を主体的に解決し、社会福祉の増進に寄与する創造的な能力と実践的な態度を育てる。
2.課題
- 経済のグローバル化や国際競争の激化、規制緩和等に伴う産業構造の変化等によって、我が国の産業社会や企業が専門高校に求める役割や生徒への期待は変化しており、これらの変化に適切に対応した職業教育の在り方が課題となっている。
(1)専門高校の役割
(2)専門高校の生徒への期待
将来のスペシャリストとして、将来の地域産業を担う人材として、更に、人間性豊かな職業人として、次のような能力・資質の習得が求められている。
- 経済のグローバル化や国際競争の激化、規制緩和等に伴う産業構造の変化、技術革新・国際化・情報化等に伴う産業社会の高度化、就業形態の多様化などにみられる就業構造の変化等によって、専門高校に学ぶ生徒の意識は次のように変化しており、これらの変化への適切な対応も新たな課題となっている。
(1)起業意欲等チャレンジ精神の高まり
産業構造の変化等に伴い、起業意欲や新たな産業分野・形態・領域へ挑戦する意欲が高まっている。
(2)進路意識の多様化
産業社会の高度化、就業構造の変化等に伴い、専門分野に関する知識・技術等を生かした就職のほか、専門分野をさらに深めるための大学等への進学、専門分野とは異なる分野への転進等、進路意識や進路の実態が多様化している。
移民のパラリーガルを研究する場所
【改善の方向性】
- 産業社会の変化に対応した専門高校における職業教育の充実のため、各教科横断的な視点及び各教科別の視点、それぞれの視点から学習指導要領の見直しを検討する。
- このほか、職業教育の充実のためには、現在、専門高校において行われている活性化のための様々な取組を、更に改善充実し、教育活動の中に位置付けていくことも重要と考えられる。
−取組事例−- 目指せスペシャリスト(スーパー専門高校)
先端的な技術開発等専門高校における特色ある取組 - 日本版デュアルシステム
学校での教育と企業での実習を組み合わせた新たな教育システム - みんなの専門高校プロジェクト
専門高校生の指導・支援による小・中学生のものづくり等体験活動 - 産業教育フェア
産業界、中学生などの専門高校に対する理解を深めるための学習成果の発表等
- 目指せスペシャリスト(スーパー専門高校)
- さらに、中学校段階における進路指導やキャリア教育の充実、専門高校生の習得した専門分野に関する知識・技術等に対する産業社会や大学等の積極的評価なども、専門高校における職業教育の充実のための重要な視点と考えられる。
1.各教科横断的な視点
【「将来のスペシャリストの育成」のため】
- (1) 将来のスペシャリストとして必要な専門性の基礎・基本を重視し、座学と実験・実習により専門分野に関する基礎的・基本的な知識・技術の定着を図るとともに、ものづくりや生産などの体験的学習を通して実践力を育成する。
- (2) 資格取得や有用な各種検定、競技会への挑戦等、目標を持った意欲的な学習を通して、専門分野に関する基礎的・基本的な知識・技術の定着、実践力の深化を図るとともに、課題を探求し解決する力、自ら考え行動する力、コミュニケーション能力、協調性、学ぶ意欲、働く意欲、チャレンジ精神などの積極性・創造性等を育成する。
【「将来の地域産業を担う人材の育成」のため】
- (1) 地域産業と連携した実践教育、就業体験等を充実させ、実践力、コミュニケーション能力等の育成を図るとともに、地域産業への理解を深めさせる。
- (2) 地域との交流を通し、地域の特色や環境を生かしたものづくり、生産等を学ばせ、地域社会への理解を深めさせる。
【「人間性豊かな職業人の育成」のため】
- (1) 人と接し、自然やものとかかわり、命を守り育てる職業教育の特長を生かし、職業人として必要な人間性を養うとともに、生命・自然・ものを大切にする心を育む。
- (2) 座学や実践的職業教育を通して、職業人として必要な遵法精神などの規範意識を育成する。
【専門高校に学ぶ生徒の意識の変化を踏まえ】
《起業意欲等チャレンジ精神の高まり》
- (1) 新たな産業分野や先端的技術への取組等を通して、課題を探求し解決する力、チャレンジ精神等を育成する。
- (2) 資格取得や有用な各種検定、競技会への挑戦等、目標を持った意欲的な学習を通して、達成する喜びや充実感など自己実現意識を醸成する。
《進路意識の多様化》
- (1) 弾力的な教育課程の編成等、生徒一人一人の進路希望に応じた教育が可能となるよう配慮する。
- (2) 実践的職業教育、就業体験等を通して、生徒一人一人の勤労観・職業観を高め、主体的に職業を選択する力や人生を設計する力を身に付けさせる。
2.各教科別の視点
(1)農業
改善の視点
国際化や情報化が進む中、農林業における生産・流通・経営の多様化、技術の高度化や精密化、安全な食料の安定的供給への要請や地球規模での環境保全の必要性の高まり、動植物や地域資源を活用したヒューマンサービスの拡大等に対応し、新たな時代の持続可能な農林業を支える人材等を育成する観点から、科目の新設、関連科目の整理統合、内容の見直しについて検討。
改善の具体的事項
ア.教科の目標
教科の目標については、産業として多様化した農業への関心を高めるとともに、農業や社会の発展は持続的で安定的になされなければならないという趣旨を明確にする。
イ.科目構成
上記改善の視点に立ち、科目の整理統合等を行い、現行の29科目を次の30科目とする。
農業と環境、課題研究、総合実習、農業情報処理、作物、野菜、果樹、草花、畜産、農業経営、農業機械、食品製造、食品化学、微生物利用、植物バイオテクノロジー、動物バイオテクノロジー、農業経済、食品流通、森林科学、森林経営、林産物利用、農業土木設計、農業土木施工、水循環、造園計画、造園技術、環境緑化材料、測量、生物活用、グリーンライフ
クロスケース分析とは何か
- 新設する科目について
「水循環」
地球上の水循環と環境や生物の関わりについて学ぶ。
「環境緑化材料」
造園環境の構成に必要な材料や環境緑化に必要な植物について学ぶ。 - 削除する科目について
なし - 整理・統合する科目について
「農業と環境」
「農業科学基礎」と「環境科学基礎」は原則履修科目であり、どちらか一方を履修すればよいが、環境学習の重要性の増大に鑑み、農業生物の育成と環境の保全、創造についての学習を一貫して学習する必要があるので、内容を整理・統合して「農業と環境」とする。 - 名称変更する科目について
「動物バイオテクノロジー」、「微生物利用」
「動物・微生物バイオテクノロジー」に関する動物と微生物の二つの分野は別々の科目として学習する方が効果的であり、微生物分野に関しては既存の「微生物基礎」との重複があるため、動物バイオテクノロジー分野は「動物バイオテクノロジー」とし、微生物バイオテクノロジー分野は「微生物基礎」と統合し、「微生物利用」とする。
「林産物利用」
林産物の生産(木材は除く)・加工・利用に関して系統的に学ぶことから「林産加工」の名称を変更する。
(2)工業
改善の視点
国際分業の進展と国際競争の激化が進む中、工業技術の高度化、環境・エネルギー制約の深刻化、産業用マイクロコンピュータによる情報化とネットワーク化の進展、技術者倫理の要請と伝統技術の継承の高まり、等に対応し、新たな時代のものづくり産業を支える人材を育成する観点から、科目の新設、関連科目の整理統合、内容の見直しについて検討。
改善の具体的事項
ア.教科の目標
教科の目標については、従前の目標に加えて、環境及びエネルギーに配慮し、技術者倫理を確実に身に付け、我が国の伝統的な技術を理解する実践的な技術者を育成するという趣旨を明確にする。
イ.科目構成
上記の改善の視点に立ち、科目の新設、名称変更等を行い、現行の60科目を次の61科目とする。
工業技術基礎、課題研究、実習、製図、工業数理基礎、情報技術基礎、材料技術基礎、生産システム技術、工業技術英語、工業管理技術、環境工学基礎、機械工作、機械設計、原動機、電子機械、電子機械応用、自動車工学、自動車整備、電気基礎、電気機器、電力技術、電子技術、電子回路、電子計測制御、通信技術、電子情報技術、プログラミング技術、ハードウェア技術、ソフトウェア技術、コンピュータ応用システム、建築構造、建築施工、建築構造設計、建築計画、建築法規、設備計画、空気調和設備、衛生・防災設備、測量、土木施工、土木基礎力学、土木構造設計、社会基盤工学、工業化学、化学工学、地球環境化学、材料製造技術、工業材料、材料加工、セラミック化学、セラミック技術、セラミック工業、繊維製品、 繊維・染色技術、染織デザイン、インテリア計画、インテリア装備、インテリアエレメント生産、デザイン技術、デザイン材料、デザイン史
- 新設する科目について
「環境工学基礎」
環境工学に関する基礎的な知識と技術を習得させ、工業の各分野に活用する能力と態度を育てる。 - 削除する科目について
なし - 整理・統合する科目について
なし - 名称変更する科目について
「コンピュータ応用システム」
コンピュータシステムに関する学習内容の充実を図るため、「マルチメディア応用」の名称を変更する。
(3)商業
改善の視点
経済のサービス化・グローバル化、ICTの急速な進展、知識基盤社会の到来に対応し、ビジネスの諸活動を主体的・合理的に行う実践力、法令遵守や起業家精神等を身に付けた創造性豊かな人材を育成する観点から、科目の新設、関連科目の整理統合、内容の見直しについて検討。
改善の具体的事項
ア.教科の目標
教科の目標については、生徒の進路の多様化に対応する観点から、商業の各分野で学習する内容と関連する職業とのつながりに着目し、将来の職業を見通し学び続ける力を育成するという趣旨を明確にする。
イ.科目構成
(4)水産
改善の視点
水産物の世界的需要の拡大、水産資源管理や水産物の安定供給の必要性の高まり、水産物の流通経路の変化、消費者ニーズの変化など水産業を取り巻く状況の変化に対応するとともに、海洋環境の保全や海洋の多面的活用など海洋に関する国際的関心の高まりを踏まえ、新たな時代の水産業や海洋関連産業を支える人材を育成する観点から、科目の新設、関連科目の整理統合、内容の見直しについて検討。
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改善の具体的事項
ア.教科の目標
教科の目標については、海を取り巻く情勢の変化等に着目し、水産・海洋資源の持続的・有効的利用、魚食文化、環境保全など、水産や海洋を幅広く学習に取り入れる趣旨を明確にする。
イ.科目構成
上記の改善の視点に立ち、科目の新設、整理統合等を行い、現行の20科目を次の19科目とする。
水産科学基礎、課題研究、総合実習、海洋情報技術、ダイビング、漁業、航海・計器、船舶運用、小型船舶、水産物流、船用機関、機械設計工作、電気理論、海洋環境、移動体通信工学、資源増殖、海洋生物、海洋食品製造、食品管理
- 新設する科目について
なし - 削除する科目について
なし - 整理・統合する科目について
「電気理論」
「電気工学」と「電気通信理論」は、半導体、回路、自動制御など、指導内容の重複が多いことから、内容を整理し、「電気理論」として統合する。 - 名称変更する科目について
「水産科学基礎」
これまで以上に、より科学的視点から水産・海洋を取り扱うため、「水産基礎」の名称を変更する。
「海洋情報技術」
より広く海洋における情報も扱うため、「水産情報基礎」の名称を変更する。
「船舶運用」
漁船に限定せず、全ての船舶の内容も取り扱うため、「漁船運用」の名称を変更する。
「小型船舶」
小型船舶の内容を学習することを明確にするため、「操船」の名称を変更する。
「水産物流」
水産物等の輸出入にも力点をおいた、幅広い流通を取り扱うため、「水産流通」の名称を変更する。
「移動体通信工学」
従来の内容に加え、様々な移動体における通信を取り扱うため「通信工学」の名称を変更する。「資源増殖」
これまでの内容に加え、沿岸漁業の資源管理を取り扱うため、「栽培漁業」の名称を変更する。
「海洋生物」
より広く海洋に生息する生物を取り扱うため、「水産生物」の名称を変更する。
「海洋食品製造」
海洋における、より多くの食品素材を取り扱うため、「水産食品製造」の名称を変更する。
「食品管理」
より多くの食品素材を取り扱うため、「水産食品管理」の名称を変更する。
(5)家庭
改善の視点
少子高齢社会の進展やライフスタイルの多様化に対応し、衣食住、ヒューマンサービスにかかわる生活産業ヘの消費者ニーズの的確な把握や必要なサービス提供等を行う企画力・マネジメント能力を身に付け、生活文化を伝承し創造する人材を育成する観点から、科目の新設、関連科目の整理統合、内容の見直しについて検討。
改善の具体的事項
ア.教科の目標
衣食住、ヒューマンサービスに関わる生活産業の各分野で職業人として必要とされる資質や能力とともに、生活文化の伝承と創造に寄与する能力と態度を育成することを明確にする。
イ.科目構成
上記の改善の視点に立ち、科目の名称変更を行い、現行の19科目を次の20科目とする。
生活産業基礎、課題研究、生活産業情報、消費生活、子どもの発達と保育、子ども文化、高齢者の生活と福祉、リビングデザイン、服飾文化、ファッション造形、ファッション造形、ファッションデザイン、服飾手芸、フードデザイン、食文化、調理、栄養、食品、食品衛生、公衆衛生
(6)看護
改善の視点
医療の高度化、患者の高齢化・重症化等に対応し、フィジカルアセスメント等に関する専門性の高い看護判断能力、安全管理技術や医療機器等に関する安全で確実な看護技術を有し、看護倫理・コミュニケーション能力・人権を尊重する態度などの豊かな人間性を身に付けた人材を育成する観点から、科目の新設、関連科目の整理統合、内容の見直しについて検討する。
改善の具体的事項
ア.教科の目標
教科の目標については、看護教育としての基本的なねらいに変更はないので、現行どおりとする。
イ.科目の構成
上記の改善の視点に立ち、科目の新設、名称変更等を行い、現行の6科目を13科目とする。
看護基礎(人体)、看護基礎(疾病)、看護基礎(社会)、基礎看護、成人看護、老年看護、精神看護、在宅看護、母性看護、小児看護、看護臨地実習、
看護情報活用、看護の統合と実践
- 新設する科目について
「看護の統合と実践」
看護に関する各科目で学習した内容を臨床で実際に活用していくことができるよう、知識・技術を統合する内容として科目を新設する。 - 名称変更する科目について
「看護基礎(人体)」、「看護基礎(疾病)」、「看護基礎(社会)」
看護に関する専門分野の学習の基礎となる科目として教育内容を充実するため、「看護基礎医学」の内容を以下のように整理分類し、それぞれ独立した科目とする。
「看護基礎(人体)」−人体の構造と機能、栄養、感染と免疫
「看護基礎(疾病)」−疾病の成り立ちと回復の過程、薬物と薬理
「看護基礎(社会)」−精神保健、生活と健康、社会保障制度と福祉
「成人看護」、「老年看護」、「精神看護」、「在宅看護」
高齢化の進展等に伴い、老年看護学の専門領域の教育内容を充実するとともに、対象の様々な状態や状況に対応するため、「成人・老人看護」の教育内容から「成人看護」 、「老年看護」、「精神看護」、「在宅看護」を独立した科目とし、それぞれの専門領域の教育内容を充実する。
「母性看護」、「小児看護」
母性看護学および小児看護学の分野の専門性に応じて、「母子看護」の教育内容から「母性看護」及び「小児看護」を独立した科目とし、それぞれの専門領域の教育内容を充実する。
「看護臨地実習」
臨床での看護実習に限らず、様々な看護実践の場で実習することにより内容を充実するため、「看護臨床実習」を「看護臨地実習」に変更する。
「看護情報活用」
看護・医療の分野における情報及び情報手段を活用する能力の育成について内容を充実するため、「看護情報処理」を「看護情報活用」に変更する。
(7)情報
改善の視点
情報技術の進展による新たな情報産業の創出等、情報産業の構造の変化や、情報産業が求める人材の多様化、細分化、高度化に対応し、創造力、考察力、問題解決力、統合力、職業倫理等を身に付けた人材を育成する観点から、科目の新設、関連科目の整理統合、内容の見直しについて検討。
改善の具体的事項
ア.教科の目標
教科の目標については、情報産業の構造の変化や情報産業が求める人材の多様化、細分化、高度化に対応する観点から、情報の各分野における応用的・発展的な知識・技術や職業倫理等を身につけた人材を育成するという趣旨を明確にする。
イ.科目構成
上記の改善の視点に立ち、科目の新設、名称変更等を行い、現行の11科目を13科目とする。
情報産業と社会、課題研究、情報の表現と管理、マイニングとソリューション、情報テクノロジー、アルゴリズムとプログラム、ネットワークシステム、データベース、情報システムの開発、情報デザイン、情報メディア、メディアの編集と表現、情報コンテンツの開発
- 新設する科目について
「マイニングとソリューション」
高度情報人材に求められる、問題の発見力・解決力や自立した行動力をはぐくむことをねらいとする。
「情報テクノロジー」
高度情報人材に求められる、情報技術の理論と技術の習得をねらいとする。
「データベース」
システム設計・管理分野を担う高度情報人材に求められる、データベースにかかわる知識や技術の習得をねらいとする。
「情報メディア」
コンテンツの制作・発信分野を担う高度情報人材に求められる、様々なメディアの特性の理解と処理技術の習得をねらいとする。 - 削除する科目について
「情報実習」
現行の内容である各種の実習は、各専門科目の内容に盛り込んでいく。
「モデル化とシミュレーション」
現行の内容については、新設科目「マイニングとソリューション」に移す。 - 整理・統合する科目について
「メディアの編集と表現」
コンテンツの制作・発信分野を担う高度情報人材に求められる、情報メディアの編集と表現に関わる理論と技術の習得をねらいとし、「図形と画像の処理」と「マルチメディア表現」とを整理・統合する。 - 名称変更する科目について
「情報の表現と管理」
高度情報人材の基礎的な能力である、情報の表現力と管理力をはぐくむことに重点を置くこととし、「情報と表現」を名称変更し「情報の表現と管理」とする。
「アルゴリズムとプログラム」
システム設計・管理分野を担う高度情報人材に求められる、アルゴリズムにかわる知識や技術の習得に重点を置くこととし、「アルゴリズム」を名称変更し「アルゴリズムとプログラム」とする。
「情報デザイン」
コンテンツの制作・発信分野を担う高度情報人材に求められる、情報デザインに係わる理論や技術の習得に重点を置くこととし、「コンピュータデザイン」を名称変更し「情報デザイン」とする。
「情報コンテンツの開発」
コンテ� ��ツの制作・発信分野を担う高度情報人材に求められる、様々なメディアと各種ソフトウェアを活用するとともに、知的財産に配慮しつつコンテンツを開発、発信できる能力や態度をはぐくむことに重点を置くこととし、「マルチメディア表現」を名称変更し「情報コンテンツの開発」とする。
(8)福祉
未定(社会福祉士及び介護福祉士法の改正を踏まえて内容を見直す)
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